たわいのないたんぶらぁ

4月 16

■18歳の君たちへ 東北の海を感じに行こう

 海を感じなさい。五感を震わせて海を感じなさい。その目で波頭を見て、その鼻で潮の匂いをかぎ、肌で東北の海の冷たさを感じなさい。自然を体感しなさい。科学の進歩の意味を、海や自然が教えてくれるだろう。

 新聞やテレビで分かった気になってはいけない。今からでも遅くない。震災から1年たった東北を訪ねなさい。今は静かな海、人の絶えた街、うずたかく積もったがれき、動物の死骸。すべて見てきなさい。

 君が大人になった時、後の世代から必ず問われるだろう。「あのころ、どうしていたの」と。関係なく生きていたよと、君は答えるだろうか。2012年3月の東北の海で感じたこと、考えたことを自身の生き方に反映させなさい。次の世代へ、次の次の世代へと語り継いでいきなさい。これは君たちの義務なのだ。

 人に会いなさい。会って話を聞きなさい。いろんな人が、いろんな考えを持っていることを知りなさい。それが社会を幸せにすることだと知りなさい。

 究極の人間らしさとは何か。他人へのやさしさだと、私は考えている。やさしさの語源は「痩せる」である。他人のために自分の身を細らせるという意味を含んでいる。

 いろんな人と会い、身が細るほど相手の身になって物事を考えられる。他人と不幸を分かち合える。そんな人間になりなさい。戦後はみんなが貧しかった。今、悲劇は一部に集中している。だから分かち合うことが必要なのだ。弱っている人にやさしくなりなさい。それが人と会うことの意味なのだ。

 理想を掲げなさい。老人には描けない、何十年先の理想を掲げなさい。理想を実現するために何をすべきか考えなさい。

 敗戦から1年後。日本国憲法が発布された。日本が掲げたのは、戦争放棄という新しい理想だった。戦争から帰ってきた、あるいは戦争へ行くはずだった若者たちが、その理想に夢を託した。戦後日本の繁栄は、彼らがつくったのだ。

 震災から1年が過ぎようとしている。今、君が夢を託せる理想があるか。震災後の日本をつくる理想を描けたか。私たち老人も考えよう。君たちも考えなさい。自身に問いかけなさい。

 今、海を感じなさい。人と会いなさい。新しい理想が、理想の社会が、きっと見えるはずだ。描けるはずだ。

” — 渡辺憲司・立教新座高校校長=埼玉県新座市
(『朝日新聞』2012年3月6日朝刊)

Kampala, UGANDA

Kampala, UGANDA

4月 14

“「炭屋の片隅で始めた本屋が、日本一の本屋になるなんて、そんな時代というのはもう来ないんでしょうねぇ?」
「そりゃぁ、おめぇえ、何でも時代のせいにしてりゃぁ、そりゃぁ楽だわな」” — 田辺茂一

(出典: Wikipedia)

4月 06

[video]

あっ、JFK家族。

あっ、JFK家族。

(出典: dustydeco.comtheitaliantasteから)

4月 04

翌日、談春(ボク)は談志(イエモト)と書斎で二人きりになった。突然談志(イエモト)が、

「お前に嫉妬とは何かを教えてやる」

と云った。

「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。本来ならば相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな。芸人なんぞそういう輩(やから)の固まりみたいなもんだ。だがそんなことで状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」

” — 「赤めだか」 立川談春

3月 23

APRIL FOOL’S JACK IN THE BOX DIY

APRIL FOOL’S JACK IN THE BOX DIY

・湯のみとごはん茶わんの店『ほ+』に、
 やって来たくださった方々、ありがとうございます。
 開店して一日で、6割以上のお茶わんが売れました。
 わかってもらえてること、ほんとうにうれしいことです。
 ここであつかっている「茶わん」は、
 「商品」だけれども「作品」です。
 お金で買うことのできる「作品」というわけです。
 版画なんかと似たような性質のものかもしれません。

 同じようなものを、どこか人件費の低い国で、
 大量につくって売るということは、できないでしょう。
 それは、あくまでも「同じようなもの」ですから。
 もちろん「機能として、大きなちがいなんかない」です。
 そうです、100円のお茶わんでも、機能は同じです。
 そちらを選ぶ理由はいくらでもあります。
 ピンからキリまであるものの、
 どれにも存在理由はあると思います。
 
 ただ、「この人の、こういうものがいい」と、
 つくられた人やものに、共鳴するような感覚で、
 愛着を持ってつかったり、目でたのしんだりするには、
 ある程度以上の「作品性」がないとつまらないですよね。
 それは「品質」という、管理できるものとはちがう。
 好きな文章とか、好きな演奏とかのようなものかなぁ。
 
 そういう「愛着」に関わるようなものは、
 「商品」にはなり得るけれど、
 大量に複製をつくるための効率化がやりにくい。
 徹底的に「人の手」を要求するものです。 
 工業社会は、「人の手」を
 要らなくする方向に進歩してきたのですが、
 「作品」を生みだしたいという場合には、
 面倒で非効率であっても、「人の手」が必要なのです。
 つくられるべき「作品」が、人の手を求めている。
 そういうことなのだと思います。
 人の、手や、たましいというようなものが、
 じゃまにされずに歓迎されるのが、この世界です。
 スポーツとかアートと、とてもよく似ていますよね。
 ぼくがいま素朴な想像図を描いている
 「東北手工業地帯」のビジョンって、こういうものです。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「ほぼ日」も、けっこう手工業的な要素に満ちております。

” — 糸井重里

(出典: 1101.com)

3月 16

“人は変わって変わっていかなきゃいけねぇなぁと思うです。” — 糸井重里
今日のダーリン 2012/3/16(Fri)

3月 09

Ithaka
By C. P. Cavafy

As you set out for Ithaka
hope your road is a long one,
full of adventure, full of discovery.
Laistrygonians, Cyclops,
angry Poseidon - don’t be afraid of them:
you’ll never find things like that one on your way
as long as you keep your thoughts raised high,
as long as a rare sensation
touches your spirit and your body.
Laistrygonians, Cyclops,
wild Poseidon - you won’t encounter them
unless you bring them along inside your soul,
unless your soul sets them up in front of you.

Hope your road is a long one.
May there be many summer mornings when,
with what pleasure, what joy,
you enter harbours you’re seeing for the first time;
may you stop at Phoenician trading stations
to buy fine things,
mother of pearl and coral, amber and ebony,
sensual perfumes of every kind -
as many sensual perfumes as you can;
and may you visit many Egyptian cities
to learn and go on learning from those who know.

Keep Ithaka always in your mind.
Arriving there is what you’re destined for.
But don’t hurry the journey at all.
Better if it lasts for years,
so you’re old by the time you reach the island,
wealthy with all you’ve gained on the way,
not expecting Ithaka to make you rich.
Ithaka gave you the marvellous journey.
Without her you wouldn’t have set out.
She has nothing left to give you now.
And if you find her poor, Ithaka won’t have fooled you.
Wise as you have become, so full of experience,
you’ll have understood by then what these Ithakas mean.


イサカ  
 コンスタンティノス・P・カヴァフィー

イサカをめざして旅立つのなら
長い道のりを願いたまえ
冒険に満ち 発見に富む道を

Laistrygonians Cyclops
怒り猛うPoseidon … そんな恐竜を恐れるな
奴らと出会うことなどない
君が 志を高く保ちつづけるかぎり
希有な感動が 魂と体を奏でるかぎり

Laistrygonians Cyclops
荒れ狂うPoseidon … 奴らに出くわすことはない
君が 魂のなかに連れ込まないかぎり
君の魂が 奴らを目の前に据え置かないかぎり

君の旅路が長いようにと望む

夏の朝が 幾日も 訪れるように
快楽と喜びに満ち
初めての港に入る 夏の朝が

フェニキア人の市場に 立ち寄るように
雅やかな品々を買い求めるために
真珠貝 珊瑚 琥珀 黒檀
官能的な香水の数々…
官能的な香水を できるだけ多く

そして 多くのエジプトの都を 訪れるように
賢者たちから学び 学び続けてゆくために

いつもイサカを 心にとめておきたまえ
そこに行きつくことが 君の宿命なのだから

しかし旅を急いではいけない
幾年もかけるほうがいい
その島に着くまでに 君が老いているように
旅路で得たあらゆるもので 豊かになっているように
イサカが君に富を与えるなどとは 望まずに

イサカは君にすばらしい旅をくれた
その地がなければ 旅立つことはなかったはず
旅の終わりに その地が与えるものは 何も残らない
貧しい土地だとわかっても、イサカは君を侮らないはず

経験に富み 賢明に成長した君は すでに悟っているのだから
イサカが 何を意味するのかを

                    (西水美恵子訳)

” — 西水美恵子さんのFacebookページより

(出典: facebook.com)